かなり「むくって」いました

「もうだいぶ前に捨てた」って

何を?

この写真の中にヒントがあります

わかりますか?

さらに特別ヒント、反対側から

もうわかりましたか?

 

もっと近寄って見てみて

何か見えるでしょう?

そう、敷居です

敷居があるという事は、

その昔、ここに建具があったという事です

襖だったのか、障子だったのかは分かりませんが・・・

何やら後から、フロアーを上から張ったような形跡が

バリアフリーにするために、無理やり敷居に合わせに行ってます

それが原因かどうかは分からないんですが、

敷居が大きく湾曲しているんです

真ん中あたりが盛り上がっているんです

これが今回、頭を悩ませたところ

 

今回のご依頼は、

「もうだいぶ前に捨てた」建具を復活して欲しい

という事

すぐさま建具屋さんに連絡し、現調に来てもらいましたが、

見るや否や渋い顔

「こんなにむくってるのは初めてや」って

【むくり】上に向かって反っている事 凸型に膨らむように反っている状態を指す

 

色々考えてもらった結果

敷居にこういう金属レールを埋め込み、

出来るだけむくりを真っすぐにすることに

ただレールをはめ込むだけではダメで

敷居を専用の鉋で削っていきます

建具屋さん用語では、「しゃくる」っていうらしいです

 

まずは敷居を、ある程度平らにしたら、

次は建具の調整

まだまだ隙間がありますね

これを何度も繰り返し、何度も微調整し

ようやく1枚が完成

 

4枚建てなので、あと3回同じことを

ついに最終の微調整

あともう少し

あれだけの「むくり」がありながら、

何も無かったかのように涼しい顔で

OK!

 

プロの仕事を見させて頂きました

それではどうぞ、ご覧下さい

隙間もなくピッタリ

「敷居がむくってなかったらもっときれいやったのに」って

これでも十分きれいですよね

お客さまにも

「すてき 雰囲気が良くなった」と喜んで頂きました

 

建具って、

現調をすると、それを現場で作るのではなく

建具屋さんで作成したものを持ってきて、

現場で調整していくんです

本来は、採寸して作ってきたものを

微調整だけして完成なんですが・・・

 

今回は、

なかなか

なかなか苦労して頂きました